◎第354回 6次産業化を目指して(平成30年7月17日)

S T P 分 析 を 活 用

知恵を出し合う仲間も必要

 ある資料によると、6次産業化とは、1次産業者自らが主体となって加工(2次)・販売など(3次)に関わることで、付加価値(所得)を上げる取組とある。
 また、1次産業としての農林漁業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業などの事業との総合的かつ一体的な推進を図り、地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す。
 さらには、1次×2次×3次=6次産業といった整理から、農村(土地)などが持つポテンシャルに着目し、環境、エネルギー、バイオマスも包含した広義の6次産業化も概念化されているようだ。
 最近では,これら農山漁村を視点に規模の大きな、もしくは面として広範な取り組みに対して支援を行う「6次産業化ファンド」なども用意されている。
 これらの活動を通して雇用と所得を確保し、若者や子供も集落に定住できる社会を構築するため、農林漁業生産と加工・販売の一体化や、地域資源を活用した新たな産業の創出を促進する活動が求められている。
 6次産業化を進めるにあたり、想定する売り先や消費者の相手やシーンを分析するための手法として、STP分析がある。「S」は、販売先の需要者を分析するセグメンテーション。「T」は、競争優位で可能性が高いセグメントを選定する、即ち,ターゲティング「P」は。独自性が受け入れられるかどうかなど、具体的な優位性について分析するポジショニング。
 これらの具体的な戦略を基本にして独自の取組を進めていくわけであるが、実際に取り組む場合は、単独で開発推進することはまず不可能であり、成功するケースはまれと考えられる。目的に向かって、知恵を出し合う仲間が必要になる。
 私どもの高知での最近までの取組としては、まずは、近隣の方に評判の「焼き肉のたれ」の話を聞きつけ、手作りしている農家の女将から口頭でレシピを伺って、地元の加工業者に相談した。あまりにも「にんにく」の量が多いのにびっくりしたようだったが、サンプルを渡すと、『添加物が一切入っていない、たれをなめるとプロも驚く美味しさだ』とのことで、役員の農家の畑のニンニクを持ち込み、生産委託してすでに3年程販売している。
 現在も順調に販売は伸びている。この商品が最初の6次産業化の道付けをしてくれたといえる。
 毎年、何とか一件でも新商品を開発しようと取り組んでいるが、2年目は、焼き肉のたれを活用した商品開発に取り組みとして、一次産業として、自社で栽培し始めた青ネギを活用し、ネギにんにく焼きそばを検討した。これは地元のコラボ・グランプリに参加して敢闘賞を獲得したが、屋台で販売するにとどまり、商品化は進まなかった。
 昨年、取り組んで、商品化できたものにネギ味噌がある。これは前にもお知らせしているが、地元の味噌屋さんに、弊社が栽培した青ネギを持ち込み商品化したもので、昨年から販売を始めている。色々改良点もあるので、それらを再考しながら輸出商品としても伸ばしていきたい。
 今年も、加工用、カットネギとして販売している、自社栽培の青ネギを活用した商品の開発を幾つか検討していて、何とか今年中に新たな商品を生み出したい。感じるのは、自分自身の粘り強い取り組み(発想と想像力)が必要だが、やはり多くの方々の知恵や経験・専門的な助けがないと前へ進めないということである。

2018年07月17日