◎第356回 続・新商品開発 (平成30年8月7日)

いずれは経営の柱に

アイデアをもらいながら試行錯誤が続く 

 高知県土佐山田町、物部川流域にある祖先から引く継いだ田畑を活用して、青ネギを栽培して3年目に入る。もちろん、多くの農家が儲からないといいながらもお米も栽培していて、この時期、早場米はすでに稲穂が金色に輝いている。農業法人を立ち上げて4年が過ぎたが、素人の域を出ていない。
 それでも、知り合いから、根強い需要があるからと勧められるままに、加工用のネギの栽培を続けている。当初は徳島の方から指導を受けたが、幸いにも何とか継続して出荷を続けている。通年で出荷しているわけだが、加工用ということで、畑から根を残して刈り取って外側の部分を除き、10キロ単位で県内外の加工場へ送る。
 年間で値決めをしているので、その都度価格を交渉する必要がなく、決められた数量を出荷することになる。値決めの価格は厳しい数字だが、市場の相違を調べてみると、私どもの契約価格の半値程度の時もあれば、3倍もするときもある。
 今後もしばらくはこの加工用のネギの栽培を続けていく所存だが、できればその一部を利用して、付加価値を付けるために加工品ができないかと考え、昨年は、地元の味噌屋さんに青ネギを持ち込んで、ネギ味噌を商品化することができた。販売は順調に推移しているが経営の柱になるまでには時間がかかる。一昨年に販売を開始している焼き肉のたれもあるが、さらに自社のネギを活用した加工商品を考えている。
 高知県も食の商品開発に関しては力を入れているので、自治体などが主催する研修会や相談会も多く開催される。私は機会あるごとに、自社の青ネギを携えて会場に出向くことにしている。今年も年末までに新たな商品を開発することを皆様と相談したり、お願いしたりしていたら、最近、いくつかの話が進み始めてきた。
 世代が違ったり、さまざまな経験を持つ方々や専門を持つ方々からアイデアは、自分自身では想像もできない分野へと展開されていく。
 四万十町の会社で、各種食品を製造販売しているM氏を紹介していただいたところ、青ネギをふんだんに使った餃子を試作してみましようと、ご提案頂いたので早速、青ネギを送らせてもらった。M氏はとっさに、「ねぎまみれ餃子」とネーミングまで考えてくれた。
 平素から知り合いで、日曜市にも出店されているL社は立派な加工施設を持たれていて、ケーキやスムージーなどさまざまな商品を加工販売されていているので、ネギの乾燥をお願いしたところ、早速、ネギの色が残る乾燥ネギの試作品をお持ちいただいた。さらには、現在販売されているトマト味のラスクの姉妹品としてネギラスクを検討してみるとのこと。また、180年も続くI麹店の7代目社長を窪川の工場まで、ネギを持って相談に出向いたところ、色々アイデアを出して頂いた。販売されている商品1つに、ビンの中に乾燥した麹を入れておき、購入した方が自分でみりんと醤油を入れて2週間ほど置いておくと麹味噌ができるという、ユニークな商品があった。それに、乾燥したネギを入れさせてもらったらどうかという発想が浮かんだ。
 大手の食品開発会社の話では、毎年数多くの商品開発を手掛けても、実際に世に出るのは2割程度あれば良い方だとのことだが、困難は承知で皆さんの意見をいただきながら、着実に新商品を開発していきたい。

2018年08月07日