◎第364回 高知新港の将来性 (平成30年12月14日)

外航航路の誘致

関係者一丸となり実現へ

 コンテナ・ターミナルを保有する地方は、それなりに貨物を集め、外航船を誘致することに関して努力を継続している。
高知県でも平成29年に、第2期の高知新港振興プラン(平成29年度~33年度)を策定している。
 その内容は、県内貨物の集貨・創貨による外航航路(東南アジア方面)の誘致実現である。具体的には、県内貨物の利用促進によるベースカーゴの確保(集貨)海上輸送による農林水産物の輸出拡大(創貨)、コンテナ輸送の充実に必要な施設整備が挙げられている。
 ご承知のように、狭い四国4県には、高松港、徳島小松島港、高知港、松山港、今治港、三島川之江港の6港が存在している。それぞれ外航船を直接誘致するには貨物量が少ないという問題を抱えている。それでも、各港が努力して外航船の誘致活動を行っている。しかしながら、釜山などへのフィーダー配船がほとんどである。
 高知港の場合でも、三栄海運が週一便金曜日入港で釜山経由の貨物を運び、木曜日にはシノコー成本が釜山、天津の貨物を、火曜日には鈴与が内航船で神戸経由の荷物を積んでいく。関係者の努力の結果、貨物量は徐々に増えているらしい。
 高知県の太平洋に面した立地条件から、何とか港湾の利用を促進していきたいところだが、高知県内だけで考えると、現状では大幅に輸出入貨物を増やすことは難しいと思われる。何とか英知を絞って徐々に貨物を増やし、外航船を誘致したいところである。船会社は貨物のある所に寄港するのが常識であるから、とにかく貨物を増やすしかないのである。
 貨物が集まれば、船会社は大阪・神戸に船を寄せるより、高知港の方が運航コストもセーブできるに違いない。高知港積み卸しの貨物を徐々に増やす努力と戦略を検討し続けなければならない。
 幸いにも、中国地方から高知まで国内輸送のための道路はかなり整備されてきているので、外航船が瀬戸内海を航行するよりも、広範囲に存在する貨物を高知港に集結することの可能性はあるように考えられる。
 その際、四国の他港との連携で、各港を輸出入の基地として活用することも可能ではないかと考える。貨物か先か、船が先かと模索されるが、とにかく徐々に貨物を増やしていくしかない。
 その1つの方策が、現在、流通基地として港に建設を進めている高台の埋め立て地の活用にある。産官学の知恵を絞って、県内の一次産業を生かす6次産業拠点、そして国内外に流通できる商品を生み出す基地として、多くの生者者や産業界が一丸となって取り組めないものだろうか。
 もちろんそこにはリーダーカンパニーを誘致する必要あるが、ロジスティクスの考えからすれば、具体的な青写真を産官学で検討した上で、参加者を募る活動を進めるなければならない。そこで必要なのは、汎用性のある、製造・加工・保管配送流通を束ねた施設ではないだろうか。各種研究所機関の存在も忘れてはならないのだろう。関係者があきらめないで同じ方向に向かえば、外航船の配船は不可能ではないと考えている。
 本件に関して、小生も微力ながら誘致活動に参加して、実績の上がるのを楽しみにしたい。過去の川崎港の経験から、その難しさは十分承知しているつもりである。

2018年12月14日