◎第373回 CCRC活動の状況 (平成31年4月26日)

シニアの移住促進へ

自治体・民間が相互に協力

 国が提唱し全国で取り組み始めている、地方創生の政策の一つでもあるシニアの地方への移住促進活動、「CCRC」に関して、高知県でも具体的な取り組み始まっている。
 3年ほど前から、県が高知県版CCRCの政策を打ち出し、それを受けて、自治体もそれぞれの地域での取り組みを本格化してきている。
高知市では、生涯活躍の町として助成金制度も整備し、民間の活動組織を支援して、本格的な取り組みを進め始めた。
 海外生活を経験している仲間が3年ほど前に、CCRCの活動を進めるべく、Uターンして取り組み始めた組織を、一昨年12月に、「一般社団法人高知サマサマCCRCセンター」とした。今年3月に、高知市にプレゼンテーションする機会があり、その後組織として認定されて、本格的な活動に移行し始めている。
 現在、有楽町の交通会館にある「ふるさと回帰センター」では、全国各地の事務所が静力的に移住の促進活動を行っている。高知県でも、ほとんどの自治体が専門の部署を設け、民間の組織も立ち上げ、一人でも地元へ移住者を受け入れようと、さまざまな誘致活動を行っている。
 我々CCRCの組織は、これらの移住専門の部隊との交流を深め、シニアの移住に関して相互に協力して情報交換しながら取り組んでいる。
 一般的に、若い移住者の場合は、地元は抵抗なく歓迎のムードがあるが、シニアの移住に関しては、地元になかなか溶け込めないケースも多く見受けられる。
 地域によっては、地元出身の方がUターンして帰ってくる場合や、地元に縁のある方々は歓迎するが、ただ単に高齢者の受け入れには抵抗があるケースもみられる。
 我々の活動は、これらのケースでも、できるだけ地元の方々の理解を深め、移住者が安心して定住できるようサポートすることが求められる。
 また、移住者が経験とノウハウを活用して、地元に貢献しながら生活できるように、情報提供や具体的な活動の紹介・斡旋を行うことも大事な任務と考えている。
 最近の実例を挙げると、地元の自治体の移住専門の部署のK氏から相談があった件で、東京にある高知県のふるさと回帰センターから、アメリカで40年間暮らしていたシニアが移住先として高知県を訪ねたいと連絡があり、CCRCセンターの方も一緒に対応して欲しいとのことだった。
 私は早速、指定された、移住者が6年前から経営する山の中のカフェへ出向いた。
 移住希望者KA氏は、東京・浅草の生まれで、20歳のころから海外生活に憧れ、ヨーロッパで数年生活した後、北米カルフォルニア、サンデイエゴに長く滞在し、医療活動などで地元に貢献してきたが、70歳近くになって、やはり日本に戻りたいと考え、一年半前から東京に仮住まいをしながら日本全国各地を回り、移住先を探して高知にも来てみたとのこと。
 私は、KA氏の状況と希望を確認し、5日間ほど毎日、あちこちお連れしながら、高知の状況を案内した。
たまたま知り合いから、築8年程で空いている一軒家があるので貸してもいいよ、との話があり、案内したところ、その環境に満足したのか、ほぼ即決で移住を決められた。
 KA氏は1カ月後に東京の借家を返し、車1台に荷物を積んで高知へ移住してくれた。私とは家も近く、その後も良き友としてお付き合いしている。

2019年04月26日