◎第375回 四国八十八か所、お遍路ツアー(令和元年5月31日)

願いと修行重ねる旅

さまざまなパターンで 多くの旅行者に対応

 四国八十八か所とは、1200年昔、弘法大師が42歳のときに、災害を除くために開いた88の霊場。弘法大師の亡き後、弟子たちがその遍路をたどったことが、四国八十八カ所お遍路の始まりと伝えられている。さまざまな願いとともに心の修行を重ねる旅は、今も変わらぬ姿で四国に存在している。
 日本人の旅の起源は伊勢神宮へ参拝する「お伊勢まいり」だといわれているが、神仏への信仰の心や祖先の供養の心を表す「霊場巡拝」の旅は、「旅行の原点」ともいえるのではないだろうか。
 現代でも、四国の八十八か所霊場をはじめ、西国、秩父、坂東の百観音霊場など、全国各地の霊場への巡礼の旅に出かける方も多くいらっしゃる様子。
 高知の香美市に滞在している私だが、車で各地に出かけるとそのたびに、1人もしくは数人で巡礼の装束をまとい、ひたすら歩かれている方を見かける。雨天の日などに歩かれている方を見ると、頭の下がる思いを感じる時もある。
 私どもの近隣のお寺は28番札所の大日寺と29番札所の国分寺があり、国分寺は、親族の永代供養をお願いしている関係で、時折参拝に出かけるところでもある。
 2週間前に突然、旧友から電話があり、高知へ出かけるので会いたいとのこと。予定の日が近づいてきたので昼間、電話すると留守電になっていて連絡が取れない。夕方電話してやっと連絡が取れると、今は徳島だという。同年代のシニアなので、のんびり旅でも楽しんでいるのかと思ったら、バスを利用しての「四国八十八か所巡り」をしているらしい。スケジュールは決まっているようだが、高知で待っている私には、状況が掴みづらい。どうやら、徳島から室戸周りで高知市内に入り、足摺方面に向かうルートのようだ。
 高知市内のホテルに着いたと連絡があり、ちょうど市内にいたので、電話もらって15分ほどでホテルへ迎えに出向くと、懐かしい顔がホテルのロビーで待っていた。そばに年配の女性がいたので、奥様ですかと確認すると、たまたまバスで一緒に乗り合わせた旅仲間だという。ご一緒にお誘いして、市内でシニアの移住促進活動をしている拠点(集会所・レストラン)に案内した。
 一緒に活動している仲間がいたので交流することができた。私の旧友O氏は昔の仕事仲間で、中東のプロジェクト仲間でもあった。船会社勤務が長く、特に北米とアジアの航路での経験が多く、我われの拠点「一般社団法人高知サマサマCCRCセンター」の看板を見ると、すぐさま『サマサマ』に気づいて、インドネシアと関係があるのかと聞いた(『サマサマ』はインドネシア語“おかげさま”の意味)。インドネシアの経験も豊富なようだ。店主がインドネシアでホテルの仕事していたこともあり、しばらくはインドネシアの話で盛りあがった。
 来客の2人は、、夕食でミーゴレン(インドネシアのチャーハン)をオーダーした。同伴したご婦人Cさんは、神奈川からバスツワーに参加していて、ご主人はクルーザーで日本各地に出かけているという。お二人とも、シニアとして元気に生活をエンジョイされているようだ。
 最近は四国巡礼も、さまざまなパターンでバスを利用して、個別のスケジュールに合わせながら多くの旅行者に対応しているようだ。私も、CCRC活動の一環として、高知への移住定住に関してもお勧めした次第だ。

2019年05月31日