◎第381回 物流コスト(令和元年8月30日)

インドネシア産商品を日本へ

コストをセーブする仕組を作りが課題

 大学の大先輩で、長くインドネシアのジャカルタで日本の大手建設の現地社長を経験され、一度日本へ帰国された後、知人の多いインドネシアに再度住んでいらっしゃるM氏から色々と問い合わせがくる。M氏はインドネシアの政府筋の方々など多くの人脈から、各種事業のコンサルタントをされているようだ。
 私が高知で青ネギを栽培して販売していることから、M氏からは農業関係の問い合わせが多い。彼が現在取り組んでいる案件である、魚の養殖用の餌、飼料と農業用の肥糧に関してである。主にインドネシア産の商品を日本に輸出することをターゲットにしている。
 私への調査依頼は、それらの商品を日本に輸入した場合の販売価格を知りたいということである。しかしながら、ご存じのように、飼料、肥料については成分と内容で価格差は大きく、的確に回答ができない状況にある。
 日本の情報も現在は、海外でもインターネットで調査できると思うが、日本在住の私の情報もほしいということだろうか。肥料や飼料が日本側でどのくらいの価格で販売されているかを知りたいということは、それによって生産地、製造者の卸価格を決めるということかもしれない。
 国際間の取引の場合、一般的には、中間の流通コストを十分に考慮しなければならない。
 この流通コストとは、大きく分けて、物流関連費用(荷造り・通関貿易手数料・各種運賃等)と流通マージンがある。物流関連費用に関しては物流量、輸送方法が確定すれば計算することができるが、流通マージンに関しては、流通経路をどのような仕組みにするかで大きく変わることになる。
 例えば、インドネシアの生産・販売価格に対して、基本の流れを確認してみると、買い手、輸出業者、日本の輸入業者、問屋、小売店、購入者と多くの手を経て流通することになり、どこかの時点で販売在庫を抱えることになる。
 別のケースで、製品輸入の例で概算をいうと、最終小売価格が100円とすると、小売店への納入価格は60円程ほどで、卸価格は40円、輸入者の輸入価格は20円程になるに違いない。従って、海外の生産者の販売価格は10円以下かもしれない。このように推定すると、海外の生産者にとっての販売価格は大変厳しいものになると推察できる。10円以下で生産されたのが、10倍の100円で販売される訳である。
 肥料や飼料も同じような流通経路をたどるのであれば、同様な状況になるはずだ。小売店に近いところで在庫を持つとなれば、それらの置き場や倉庫の経費も見積もらなくではならない。
 このため、流通コストをいかにセーブする仕組みにするかが大事な課題となる。それには、単なる売り買いではなく、生産者と販売者が協力し合い、流通コストの低減を徹底して進める必要がありそうだ。
 インドネシア側で新たな商品開発をするのであれば、同時に流通・販売ルートも同時に立ち上げる必要があると感じるし、現在、既に同様の流通が存在するのであれば、そちらとの協力関係を初めから構築していくことが賢明かと思われる。このことを、私からジャカルタのM氏に十分説明する必要を感じている。

 

2019年08月30日