◎第388回 空き家対策(続編)(令和元年12月13日)

持ち家住宅へ支援

地域の資源を有効活用

 首都圏、主要都道府県を除くほとんどの地域で、空き家対策が重要な課題になっている。前回に続き、移住・定住の促進に取り組んでいる自治体・民間の活動を紹介する。
 高知県の西北部、愛媛県の梼原町は、雄大な四国カルスト高原を有する四国山地の山間地帯の属し、四万十川の渓谷と山々に囲まれた町で、面積236平方キロメートル(森林が91%)、人口3,480人、高齢化率44.9%。人口減少・若者流出により空き家が増える一方、都会に住む人たちは「田舎で暮らしたい」という新たな生活志向が高まり、移住者も増えている。
 「家」は集落・地域を構成する重要な要素であり、人が生きていくための「衣食住」を満たす場所であるため、地域にある空き家の資源を有効活用し移住・定住者の受け皿づくりを進め、地域の活性化・集落の維持につなげていきたいと取り組んでいる。内容は、「空き家活用住宅」とは町内にある空き家のうち、所有者から借り上げた住宅を整備し、町が管理運営を行い、移住定住者に使用させる住宅、としている。
 「借り上げを対象とする空き家住宅」とは、人の住んでいない一戸建ての住宅で、所有者が改修すること、空き家の所有者が転貸する事を承諾したもの。回収経費が限度以下のもの。
「回収の種類及び限度額」は、台所・浴室・トイレ、いわゆる水場を基本として、1982年度以降に建築された住宅(耐震改修が必要でない住宅)は、改修費450万を上限、それ以前に建築された住宅(耐震改修が必要な住宅)は改修費570万円を上限、設計管理費としては60万円。
 「借り上げる期間」(所有者と町の契約期間)は、10年、原則無償借上(10年を超える最初の3月31日まで契約期間満了後、空き家所有者に返還する。)
このようにして、移住定住に関しての住環境への支援を行い、持ち家住宅への支援している。
 空き家問題に独自で取り組んでいる、NPO法人ふるさと福井サポートセンターの方を、梼原町にお招きしてその取り組みを伺うことができた。リーダーは本業が建設業で、さまざまな建築業務に取組む中、解体依頼が増加し、「全部壊していいの?」という疑問から始まつた。
 福井県美浜町で地元の知り合いで仲間を作り、この課題に取り組み始めたとのこと。美浜町もピーク時は1万3000人であった人口が現在は9400人と落ち込んでいて、空き家の数は427軒(11%ちなみに全国平均は13%)。65歳以上の単身高齢者世帯(空き家予備軍)は670世帯と現状の空き家よりも多いという。こうしたい現状な中から、空き家マッチングツアーや移住者と地元の方々との交流会、自治体との連携協定に取り組みながら、町の移住体験施設や集落活性化の拠点づくりも手がけ、空き家に関する総合的な取り組みに邁進し、現在は地元の地域を超えた普及活動、空き家バンク、所有者の啓蒙活動などに精力的に活動されている。
 アクティブ・シニアの高知県への移住促進に取組んでいる私どもとしても、これらの取り組みは、大いに参考になる。

2019年12月13日